求職者向けのまとめ
WAMNET公表値の検算から学ぶ、
A型事業所の見極め方
パーソルネクステージ9拠点の公表データを、公式の計算式で一つずつ確かめました。
| 拠点 | 項目 | 公表値 |
|---|---|---|
| 長崎 | 移行率(2025年度) | 14.0% |
| 高松 | 移行率(2025年度) | 0.0% |
| 福岡 | 3年定着者数 | 3人 |
| 大分 | 2年定着者数 | 2人 |
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| WAM NET で公表される主な項目(就労継続支援A型) | |
|---|---|
| 一般就労への移行 | 移行者数・移行率 |
| 就職後の定着 | 6月・1年・2年・3年の定着者数 |
| 賃金 | 利用者の平均賃金(月額) |
| 生産活動 | 収入・経費・利用者の賃金総額 |
障害のある人や家族が、事業所の実績を比べて、自分に合う支援先を選ぶための数字です。
ところが9拠点の公表値を公式の計算式で検算すると、算術として成り立たない数字や、互いに矛盾する数字が複数見つかりました。
福岡/福岡コネクト/北九州/長崎/大分/鹿児島/広島/高松/松山
その多くは、専門知識がなくても確かめられます。
移行率は、小数第2位を四捨五入して小数第1位まで出します。分母に整数を置いて、実際に計算してみます。
大分も同じでした
2024年度「1人・4.1%」:24人なら4.2%、25人なら4.0%
2023年度「2人・6.8%」:29人なら6.9%、30人なら6.7%
出典:WAM NET 障害福祉サービス等情報公表システム(パーソルネクステージ各拠点)
0人以上
1 ÷ 2,001 = 0.0499…% → 四捨五入で 0.0%
定員は 20人
年間の利用終了者が2,000人を超えることは、まず考えられません。
分母が20人のとき
+5ポイント
1人が就職するだけで、移行率は5ポイント上がります。
1年続いた人は、必ず6月も続いています。だから 6月 ≧ 1年 ≧ 2年 ≧ 3年 になります。
福岡
3年が1年・2年より多い
大分
2年が6月・1年より多い
| WAM NET の平均賃金 | 事業所が公表する平均賃金表 | 求人票の時給 × 勤務時間 |
|---|---|---|
| 情報公表システムに入力された月額 | 事業所自身が出している実績 | 条件どおり働いた場合の目安 |
大きく食い違っていたら、こう聞きます。
「これは実績の平均ですか、モデルですか」
長崎・高松:WAM NET の月額126,000円は、時給1,050円 × 6時間 × 20日 と一致。実績の平均ではなく、モデル賃金とみられます
月額を記入した7拠点のうち6拠点で、WAM NET の月額は会社自身の平均賃金表(賞与なし)より低くなっていました。
モデル:20日すべて出勤した場合
実績:休んだ日も含めた平均(イメージ)
体調で休む日がある人ほど、この差は大きく響きます。
A型事業所は、生産活動の収支(収入 − 経費)で利用者の賃金をまかなう決まりがあります。
福岡・福岡コネクト・北九州は含む入れ方、大分は含まない入れ方で、それぞれ会社のスコア表と円単位で一致しました。
WAM NET の値だけで計算すると、
9拠点中5拠点が基準未達に見える
例:福岡コネクトのスコア表(様式2-2)
差し替えのあった6拠点:前年度の生産活動(収入−経費)の差額
スコアの点数は、6拠点とも変わっていません。書類だけを見ても、差し替えに気づけません。
札幌・仙台・富山・静岡が閉鎖
定員にして計80人規模
閉鎖すると、WAM NET の公表内容は見られなくなります。閉鎖で雇用契約を終えたとみられる利用者のその後は、公表データから追えません。
複数の拠点・複数の年度にわたって不整合が残っています。次の確認が働いていれば、公表前に気づけたはずです。
正確な数字を利用者に示すのは、
事業者自身の責任です。
公表前の確認がほぼ事業者の自己申告に委ねられている、制度の側の弱さもあります。
見てほしいのは、誤りそのものより、指摘したときの答え方です。
誤りを認めて、説明する
利用を始めてから何か起きたときも、同じように向き合う可能性が高い
はぐらかす
利用を始めてからの対応も、同じになりかねない
検算は、責める材料ではなく、
事業所の誠実さを測る物差し。
問われるのは「数字が公表されているか」ではなく
「確かめられる形で
公表されているか」
確かめることは、利用者の側にもできます。
数字を疑うためではありません。
自分の数年を預ける場所を、自分の目で見極めるために。
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